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インドのハゲワシをキラー薬品から守る活動が進んだ最初の兆候 (5月12日)

ベンガルハゲワシ

写真提供: J C Eames

 

研究者によれば、アジアのハゲワシ類がこれまでに見られないないほど減少する原因となった獣医薬を禁止したことによる効果の初めての兆候が現れました。しかし野生のハゲワシの個体数回復には、この薬を鳥の食物連鎖から完全に取り除く努力を必要とします。

科学雑誌‘PLoS ON’Eに発表された論文で、研究者は獣医薬ジクロフェナクが禁止される前と後で、インドにおける家蓄牛の死体に含まれるその度合いを測って報告しました。 インド、ネパール、パキスタンの政府は2006年に家畜の痛み止め薬であるジクロフェナクの獣医薬としての使用を禁止しました。死ぬ直前にこの薬を与えられた牛や水牛の死体を食べたハゲワシに致命的な影響を与えるからです。

今回の論文でインドでは2006年から2008年の間にジクロフェナクを含む牛の死体の率が40%以上も下がったことを示し、またその濃度も下がりました。

これら二つの影響を合わせると、ハゲワシの年間個体数減少率はこれまでより3分の2程度遅くなることが想定されます。しかし、その結果としての減少率は最も薬品の影響を受けているベンガルハゲワシで依然として年間18%と考えられ、これはジクロフェナクが禁止される前の40%からは下がっていますが、この薬品の根絶をもっと上手くやらなければハゲワシの個体数が回復しないことを意味します。

獣医薬としての使用禁止という法的手段は有望な結果を示し始めましたが、人間の治療薬として作られたジクロフェナク(注:日本でも鎮痛剤などに使われている)が依然として違法に動物の治療に使われていることから、まだ多くのやるべきことが残っています。

論文の著者の一人インド獣医学研究所の前調査部長のデベンドラ・スワラップ博士は「人間用のジクロフェナクが不法に、また秘密で使われてしまうのを確実に防ぐのは困難なので、ハゲワシが本当に安全かどうかを調べるにはその食物(=家畜の死骸)を直接検査するしか方法がありません。」とコメントしました。

論文の主筆リチャード・カットバ−ト博士(RSPB: 英国のパートナー)は「この調査でどの程度の進展があったかが明らかになりましたが、安全な代替薬が確実に使用されるようにするためにはやるべきことがまだあります。残念ながら、代替薬の中にはハゲワシにとって安全かどうかテストされていないものもあり、また代替薬として使用が増加している薬の一つであるケトプロフェンは既にハゲワシには毒になることが分かっています。」と言いました。

実際にインドで使われている唯一安全な代替薬はメロキシカムで、その使用範囲が広まって来たのでコストが下がり、ジクロフェナクに近付きつつあります。けれども、ハゲワシにとって毒と分かっていたり、影響が不明なその他の薬にも合法とされているものがあり、依然として獣医がそれらを使っている状態です。

ボンベイ自然史協会(インドのパートナー)会長のアサド・ラーマニ博士は「ジクロフェナクがハゲワシの食物に絶対に入らないようにすることがハゲワシを救う唯一最善の道です。ジクロフェナクの人への調剤が依然として無責任な会社により大きな獣医用サイズのくすり壜(30ml)で売られており、ジクロフェナクの家畜への不法使用をより難しくまた高価になるようこのような大壜での販売は禁止されるべきです。」と言いました。

→詳しくはこちら(本部HP)