ベレーヌ湿地の復元によりハイイロペリカンが戻った (5月16日)

写真提供: BSPB/BirdLife Bulgaria
ドナウ川のブルガリア側で最大の湿地の復元が世界銀行のプロジェクトの一つ“湿地復元と汚染削減”の地球環境ファシリティ(GEF)からの財政支援で2008年に行われました。このプロジェクトは黒海・ドナウ戦略パートナーシップ(富栄養削減投資資金)の傘下で行われた初めてのもので黒海に過度の栄養が流入することを制御・緩和することを目的としています。その結果、ドナウ川の島の最大部分に位置し、ラムサール・サイトであるベレーヌ諸島群の一部でもある湿地は再び鳥のパラダイスとしての地位を立て直しました。これはブルガリアが共産主義体制下にあった当時政治的敵対勢力を閉じ込める監獄として使われた陰鬱な世評を考えるとき、大変歓迎すべき開発行為です。
BSPB/バードライフ・ブルガリアはパーシナ自然公園およびWWFブルガリアと共同で湿地復元プロジェクトが生物多様性に与える生態的影響をモニターしています。保護プロジェクトの一部として公園管理局の助けを得てハイイロペリカンの繁殖を活発にするように葦の台座が建てられました。
台座建設から2ヶ月後には20羽のハイイロペリカンがこれをねぐらに利用しました。島への公共交通手段がまだ極めて限られているので人による攪乱を最小限に抑えることが出来ていますが、これはペリカンが繁殖を始めるには非常に大切な要素です。過去3年の観察ではスレバーナ湖(IBA BG033)とドナウ川デルタ(IBA RO081)の繁殖コロニーから来た200羽以上のハイイロペリカンが繁殖シーズン後にこの地域を利用していることが示されています。
BSPBは来年2台目の台座が建設された時にはペリカンがこの湿地を繁殖場所に選んでくれることを期待しています。
「私たちはハイイロペリカンがベレーヌ湿地に戻って繁殖するのを待ち望んでいますが、今でもすでに湿地の復元はこの地域の生物多様性にとって喜ぶべきことであることが明らかです。毎回モニターのためにここを訪れる度に私たちは少なくとも62種の欧州で保護の対象となる種を含む多くの水鳥が戻っているのを確認しています。」とBSPBのこの地域のコーディネーターのエミール・トドロフは言っています。
このサイトはドナウ下流域ではカイツブリ類、サギ類、カモ類の最大の繁殖コロニーの一つを守っていることで知られています。春と秋にはこの復元された湿地は多くの渡り鳥の重要な中継地となっており、厳冬期には数千羽のガン類が静かなねぐらを提供する場所として利用します。

