ヘラシギを守ろう (6月24日)

ヘラシギ夏羽 写真提供:James Gilroy
自然保護活動家の国際チームが世界で最も希少な鳥の1種を救うという緊急任務を負っています。ヘラシギはすばらしい鳥ですがその個体数のショッキングな下落は緊急な対策を取らなければ10年を待たずにおそらく絶滅してしまうことを示しています。
チームはヘラシギとそのフライウェイ沿いの生息地への脅威に対して十分に対処出来たときには、今後数年の間にヘラシギの再放鳥の元になる捕獲個体群の確立を計画しています。
最近の調査ではヘラシギの繁殖個体群は2009年に120〜200羽だったと示唆されており、幼鳥の生存率が極めて低いことにより毎年およそ26%ずつ減っていると考えられています。
「もしこのような減少が続くならこのすばらしい鳥は遠からず居なくなってしまうでしょう。」とヘラシギのためのバードライフの‘種の保護者’キャンペーンの指導者でバードライフ・ロシアのEvgeny Syroechkovskiyは言いました。
「バードライフ・パートナーシップはヘラシギやその他多くの鳥が渡りのルート沿いに安全な場所があることを確認するために多くの国でフライウェイに沿って活動を行っています。捕獲による繁殖はこのアジアを象徴する種を守るための大きな保護活動の一部です。」とバードライフ・アジアの代表クリスティ・ノザワは言いました。
バード・ロシアに率いられたチーム、ヘラシギ・タスクフォースおよび英国の水禽湿地協会(WWT)はバードライフ・インターナショナル、RSPB(英国のパートナー)、英国鳥類学トラストおよびモスクワ動物園の仲間と共にヘラシギを救うために活動を行っています。
ヘラシギの渡りのルートは東アジア=オーストラリア・フライウェイに沿って毎年ロシアからミャンマーのマータバン湾とバングラディッシュのベンガル湾に至る8千キロに及びます。この渡りの途中および非繁殖期には日本、北朝鮮、韓国、中国、ベトナム、タイ、ミャンマー、バングラディッシュおよびインドからの記録が報告されています。バードライフ・パートナーはこれらの国の多くでヘラシギの保護に積極的に活動しています。
現在ロシアのチームは北極ツンドラの繁殖地からの卵の回収を待っています。彼らは孵化施設を建設し、ここで卵を孵化させた後、検疫のために孵化したヒナを陸路と空路でモスクワ動物園に送ります。最後にヒナは英国グロスター州スリムブリッジにある水禽湿地協会(WWT)本部に特別に建設される保護繁殖設備に送られ、そこでスタッフがヒナを育てる予定です。
このヘラシギの壊滅的減少の主たる理由、特に幼鳥の信じがたい低い生存率は、特に越冬地ミャンマーとバングラディッシュにおいて人が生きるためにおこなう狩猟のレベルが種の持続可能な度合いを超えていることによると考えられてます。 しかし、世界で最も急速に発展しているアジアの海岸線沿いの渡り鳥のフライウェイではその他の重大な脅威、特にヘラシギが採餌をする内湾部の湿地の大規模な劣化や干拓などがあります。
ヘラシギは‘Save Our Species(種を守ろう)’キャンペーンの対象となっている種の一つです。Save Our Speciesキャンペーンは世界環境ファシリティ、IUCN(国際自然保護連合)および世界銀行が共同で進めているイニシアティブです。その基本的目標は生物多様性の保全のために絶滅の恐れのある種が長期に生存し、安心して暮らせることを確かなものにすることにあります。

