ミッドウェイ島で初めてのアホウドリが津波から生き残り巣立った (7月6日)

アホウドリなどの種は米国上院の「アホウドリおよびウミツバメの保護に関する協定」の批准による利益を受けます。 写真提供:Pete Leary/USFWS
アホウドリのヒナがハワイ群島のミッドウェイ環礁から巣立ちましたが、これはこの絶滅危惧U類の鳥が日本の領土以外で繁殖したことが知られた初めての記録です。
2011年3月11日に日本で起きた東日本大震災に続く津波により巣から放り出されましたが、ヒナは生き残り、島から飛び立ちました。今後4〜6年は戻って来ません。このヒナはアホウドリの主な繁殖地である鳥島で巣立ちヒナに足環が付けられたペアの子供です。彼らの巣はアホウドリのデコイが置かれた場所の中心部にありますが、デコイは2000年に3羽のアホウドリが鳥島からミッドウェイ島にやって来たときに始められました。
アホウドリのデコイは10羽分の成鳥と6羽分の幼鳥のもので、日本人バードカービング師の内山春雄氏のオリジナル・モデルから複製されたものでした。デコイはオーデュボン協会の‘海鳥復活プログラム’からの寄贈によるものです。元々はコアホウドリを呼ぶためのプロジェクトで使われていたものですが、これらのデコイはアホウドリに似た色に塗りなおされました。

デコイの使用によりアホウドリが巣を作ろうとしてやって来るようになると考えられています。
写真提供:John Klavitter/USFWS
「アホウドリのような長命で同じ場所で繁殖を繰り返す種の社会的誘引には新しいサイトに誘導するのには長い年月が必要です。」とデコイと音声記録を使う方法で社会的誘引方法を初めて行ったオーデュボン協会の海鳥復活プログラム部長のステファン・クレス博士は言いました。「もちろんデコイの役割を評価するのは困難ですが、デコイと音声記録が今回の初めての営巣に重要な役割を果たした可能性は高いでしょう。私はこのプロジェクトをしっかりと行って来ましたし、その結果に興奮しています。」
クレス博士は「ミッドウェイ島でのアホウドリの初めての営巣はこの極めて苦境に立っている海鳥に新しい入植地を提供するもので、アホウドリが地球上の新しい場所にも適応することを示しています。また私たちが複数の営巣地を作ることによりアホウドリへの危険を減らす新しいコロニーを効率的に作ることが出来るのを示しています。」と付言しました。
このアホウドリのペアは2007年以来ミッドウェイに戻って来ていました。2009年には営巣しましたが卵は見られませんでした。そして2010年11月にペアのうちの雄と思われる個体の下に1個の卵があるのが分かりました。米国魚類野生生物局によれば、卵は1月14日に孵化し、ヒナは6月11日に島を離れたとのことです。
1954年に25羽が鳥島に居ました。保護活動によりアホウドリは大幅に増え、2008年には426の繁殖ペアが鳥島で数えられました。繁殖地を離れた場所での保護活動もアラスカでの底生魚はえ縄漁とハワイを基地とする外洋でのはえ縄漁の両方でアホウドリがはえ縄漁の針に掛かって死ぬことを防ぐための活動が行われています。漁船団への吹き流し付きの糸のデザインや無償提供によりアホウドリの海上での死亡を減らし、個体数の増加に寄与しています。
「米国上院は‘アホウドリおよびウミツバメの保護に関する協定(ACAP)’を批准しなければなりません。それははえ縄漁での海鳥の死亡事故を減らす方法として他国の漁船団にも広く採用されることにつながるでしょう。」とオーデュボン協会のグレン・オルソンは言いました。

