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■BirdLife International News

バードライフ・インターナショナルのホームページに掲載されたニュースを定期的に紹介しています。

 

中国の最も希少な鳥がインドネシアで越冬していた  (12月30日)

 

ヒガシシナアジサシ

写真: チェン・リン;www.worldsrarest.com

ヒガシシナアジサシ

写真: チェン・リン;www.worldsrarest.com

 

越冬中のヒガシシナアジサシがインドネシア北セラムのプラウ・ルサオレイトで観察され、写真も撮影されました。これは本種が70年振りに繁殖期外に記録されたものです。

ヒガシシナアジサシは1861年に初めて発見されましたが、2000年に中国・福建省沖の馬祖島で他のアジサシ類のコロニーの中に居た4羽の成鳥と4羽のヒナがみつかるまで、絶滅したものと考えられていました。その後、2004年には韭山諸島で繁殖していることも分かり、現在ではこの2島と五指山島 ( 浙江省 )が世界中で知られている繁殖地のすべてです。

アジアの鳥の専門家クレイグ・ロブソンが或るバードウオッチング・ツアーの案内していたときに驚くべき記録に出会いました。「私は2010年12月4日にツアーのメンバーをオリーブミツスイの良く知られた個体群を見るためにプラウ・ルサオレイトに連れて行きました。オリーブミツスイは何十年も前からこの小さな島に居ることが知られていたのです。島に到着すると海岸から少し離れた磯の上で30−40羽のオオアジサシが休んでいるのに気がつきました。双眼鏡で一目するとベンガルアジサシと思われる鳥が1羽混じっているのが見えたので、スコープを使って見直すとすぐに、恐らくは初めての越冬中のヒガシシナアジサシを見ているのではないかということが分かったのです。私は大急ぎでデジスコで何枚も写真を撮りました。この鳥はオオアジサシと一緒に飛び立ち、しばらくの間洋上で採餌した後、島の周辺から見えなくなりました。

この驚くべき記録は、この地域にあと何羽のヒガシシナアジサシが越冬しているのかという疑問を提起し、またバーダーはセーラム海や、さらにその南のバンダ海に浮かぶ無数の島々の周辺で越冬するオオアジサシの群を注意深く観察するべきであるということを提起します。

想定される個体数が50羽に満たないと考えられる絶滅危惧TA類に指定されているヒガシシナアジサシは中国産鳥類の中で最も希少な種で、危惧の度合いはジャイアントパンダ以上なのです。本種に対する最大の脅威は漁民による食料を目的とする卵の採取で、これは繁殖地が保護区内にあっても続けられています。

なお、ヒガシシナアジサシはバードライフの‘絶滅阻止プログラム’の対象となっている種の一つです。このプログラムは絶滅危惧TA類に分類されている190種を含む、世界中で最も絶滅に瀕している鳥に対する保護活動や注意の喚起、資金支援などに展開されています。

→詳しくはこちら(本部HP)

 

ネズミの除去に成功したフィジーの7島  (12月21日)

 

クロアジサシなどの海鳥のヒナはネズミなどの捕食動物に非常に弱い

写真提供: スティーブ・クランウェル

 

バードライフのフィジー・プログラムによるリングゴールド諸島からのネズミの駆除作戦が実施されてから2年、遂に7島すべてがげっ歯類が生息していないことが確認されました。初期の調査でもこれらの孤島に住む鳥、人間、その他のいろいろな野生生物が早くもこれらの外来種の除去による利益を得ていることを示しています。バードライフのスタッフは引き続き地元の人たちと共同でネズミが絶対に戻って来ることのないように活動を行なっています。

フィジー共和国タウベニ島の北東に位置するリングゴールド諸島は世界的にも貴重な海鳥の営巣地です。ここの海鳥の個体群も他の太平洋の島々と同様、卵や雛を食べてしまうネズミの影響を受けていました。リングゴールド諸島は島の土地所有者にとっても自然資源の大切な源泉です。

2008年8月にバードライフのフィジー・プログラムが二つの土地所有者の一族と緊密に共同してネズミを駆除する活動を開始しました。特別に処方されたネズミ駆除用の餌がヘリコプターから投下されました。

2008年以来の良い変化の中にはマミジロアジサシが7島のうち2島で観察されたことが挙げられます。本種は以前はこの地域では知られておらず、その出現はネズミの影響を受けやすい鳥が繁殖コロニーを作る有望なサインと考えられます。

2010年11月中旬、バードライフのフィジー・チームはリングゴールド諸島の調査を行いました。その結果コグンカンドリ、ヒメクロアジサシ、カツオドリのコロニーが確認されました。これらの個体群は夫々の種の世界全体の個体数の1%に相当し、同諸島がIBA(鳥を指標とする重要自然環境)に相応しいことを示しました。

それに加えて、相当数のアカアシカツオドリ、カツオドリ、シロアジサシや世界的に絶滅が危惧されるハリモモチュウシャクシギが生息することが分かりました。

また、3つの島ではたくさんのカメの巣が記録され、トカゲの活動も増えました。特に、フィジーの絶滅危惧・保護対象種法に記載されているPacific Black Skink(和名なし: 仮称 タイヘイヨウクロトカゲ)の増加が見られました。

害獣駆除プログラムはまだこれらの島をネズミやその他の外来の害獣の居ないようにする第一歩に過ぎません。バイオセキュリティー・プランがすべての島で実施に移され、島の代表たちは外来種の侵入を防ぐための技術の訓練を受けたところです。マミジロアジサシが初めて2つの島で観察されました。これは成功の第一歩の証です。

写真: Rosswebsdale / Flickr.

バードライフの‘海鳥の島再生プログラム’はデービッド&ルシル・パッカード基金、ダーウィン・イニシアティブの支援を受けています。また太平洋外来種イニシアティブ、太平洋外来種学習ネットワーク、ニュージーランド保護局も支援をしています。さらにフィジー政府のフィジー環境庁も島嶼再生プログラムを支持しています。

→詳しくはこちら(本部HP)

 

●革新的な‘本の旅’からドキュメンタリー・フィルムへ  (12月17日)

 

夫君のグレーム・ギブソン氏と共にバードライフのレアバードクラブの名誉会長を務めるマーガレット・アトウッド女史

 

バードライフのレアバードクラブの名誉会長をグレーム・ギブソンと共に務めるマーガレット・アトウッドは、2009年に新作の小説‘洪水の年’を持って、米国、カナダ、欧州を回る‘本の旅’を行いました。旅は今新しい映画‘洪水の後で’となって結実しました。

英国イースト・アングリアの沼沢地イーリーにある中世の素晴らしい大聖堂から、ドイツのベルリンとハンブルグ、スイスのチューリッヒ、米国ニューメキシコ州のアルブケルケ、カナダのブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバーその他40箇所以上の会場で、アトウッドは人類が抱える問題の多い未来について彼女自身が深く感じているビジョンを聴衆に表明しました。

これらの講演は単なる読書会ではありませんでした。ロン・マンによる素晴らしい新作のドキュメンタリー・フィルム‘洪水の後で’が示すように、アトウッドは作曲家オービーユ・ストーバーと共に音楽と劇場を融合して作品の中の主要な登場人物に命を吹き込みました。彼女自身がナレーターを演じ、夫々の講演で地元の歌手や合唱隊や俳優と共演して、この旅の二酸化炭素排出量を最小限にしたのです。

アトウッドのもう一つのキャンペーンは‘鳥にやさしい’コーヒーの生育で、バルザック社と組んでバルザック・アトウッド・ブレンドを作りました。このコーヒーは味が素晴らしいだけでなく、鳥にとって最善の、日陰で栽培するコーヒーとして注目を集め、その収益はペレー島野鳥観察所やスミソニアン渡り鳥センターの基金集めにもなっています。

レアバードクラブは保護活動に貢献することを決意をした、野鳥の現状に憂慮している個人が参加する特別な国際的な集まりです。レアバードクラブは、バードライフ・インターナショナルを通じて、世界的な種の減少を増加に転ずるためのプロジェクトの成功や、人々の生活の質を改善するために資金を提供します。このような基金は持続的な保護活動にとって大切な長期の投資を確実にする助けとなります。

レアバードクラブのメンバーは会合を行い、野外で行われているプロジェクトを訪問することにより、自然の驚異を共有し、保護活動の実際を知り、野生生物の厳しさと喜びを経験するのです。

→詳しくはこちら(本部HP)