■BirdLife International News
バードライフ・インターナショナルのホームページに掲載されたニュースを定期的に紹介しています。
●生物多様性の監視活動を行動に移す (10月23日)
8カ国のバードライフ・パートナーが先ごろウガンダで行われたワークショップに参加し、アフリカの保護地域やIBA(鳥を指標とする重要自然環境)ネットワークを監視した結果をどのようにすればその持続的利用を確実にし、合わせて地域社会の生計を改善するための政策や行動に転換できるかを討議しました。このワークショップはバードライフのアフリカにおけるパートナーシップ全体で監視の結果をより優れたIBAの保護に変えるためのアドボカシー(提言)技術をどのように利用するかについてアイディアを共有し、経験を学ぶために行われたものです。「アドボカシーは政策と姿勢を変化させ、差し迫った問題や環境問題への人々の関心を引きつけ、政策とその決定者に解決への方向を示すものです。」とバードライフ・アフリカ・パートナーシップの地域の政策およびアドボカシー共同コーディネーターのジェーン・ガイサマは言いました。
現在、アフリカの163のIBAは同時に保護地域になっています。これらのサイトでは鳥の個体群の状況を安定させ、IBAが直面する圧力を特定し、これらの圧力に対抗する方策の概要を示すための監視が行われています。
IBAに対する脅威の多くは人間によるものです。農業と林業の拡大と強化が環境を破壊し劣化させます。際限のないインフラ拡張、外来種の侵入、公害、過剰な資源開発など全てが重大な問題を引き起こします。既に影響が目に見えるようになった気候変動があらゆる脅威の中で最も深刻なものでしょう。
「アフリカ諸国は気候変動の広範な影響に対して最も脆弱で、適応が出来ません。気候変動は人々に影響を及ぼすのと同じように野生生物にも影響を与えています。」とウガンダ共和国の名誉環境大臣のジェシカ・エリヨは言いました。今回のワークショップのテーマに合わせて、エリヨ大臣は人々と環境の双方が直面している課題に対処するために‘意味のあるアドボカシー’に取り組むよう出席者を励ましました。
このワークショップは王立鳥類保護協会(RSPB 英国のパートナー)を通して欧州委員会(EC)から資金を受けたバードライフ・アフリカのIBA/PA 監視プロジェクトが組織して主催し、ネーチャー・ウガンダにより開催されました。

(C)Keith Barnes/Tropical Birding
ネーチャー・ウガンダの保護活動の旗印ハシビロコウ
●バルチック海経由で−ポーランドの自然を保護するためのもう一つのランドマーク的な勝利 (10月22日)
ポーランド大臣会議によるバルチック海経由のハイウェーの新しいルートに関する最近の決定は、CEE バンクウオッチ・ネットワーク(中央および東ヨーロッパの国際金融機関の活動および環境問題を監視するNGOのネットワーク)、バードライフ・インターナショナル、OTOP(ポーランドのパートナー)や他の環境保護団体などの活動家により、ポーランドの独特の自然を保護するための大きな進歩として歓迎され、同時に、ポーランドおよび欧州の環境法を適切に実施するための正しい方向への重要なステップを示すものです。
それにもかかわらず、過去何年か非常に論議の多い様々なポーランド北東部の主要道路計画に対してキャンペーンを張っている団体は、バルチック海経由の高速道路ネットワークに関する新しい法令が、EUのナチュラ2000ネットワークで保護されている多くの貴重なサイトを守ろうとする彼らの努力目標がこの地域の道路建設計画では示されていないと強調しています。この法令によれば、バルチック海経由ハイウェーのポーランドの部分(EUの汎ヨーロッパ運輸ネットワーク=TEN−Tの一部)は専門家の推薦と完成までに数年を要した戦略的環境アセスメントの答申に従って建設されなければなりません。

(CPiotr Malczewski
この決定はポーランド独特の自然を保護するための大きな進歩です。
●オーストラリアのIBAが初めての全国的な保護の青写真を提供します (10月22日)
バード・オーストラリア(オーストラリアのパートナー)‘オーストラリアのIBA(鳥を指標とする重要自然環境)’を発行しました。これは純然たる地形の規模が生物多様性保護の極めて高い場所の特定を押し止めている国での保護計画への大きな貢献です。
「オーストラリアの314箇所のIBAには調査と保護活動の中心となる野鳥保護のために世界的に重要な場所のネットワークがあります。」とバード・オーストラリアのCEOのグレーム・ハミルトンは言いました。オーストラリアには803種の鳥が生息し、そのうち312種は固有種です。しかし、その多くが現在脅威に晒されています。オーストラリアとその領土は世界的な絶滅危惧種と生息地限定種の数で世界第14位にランクされています。4種が絶滅危惧TA類、18種がTB類、25種がU類です。それに加えて、‘普通の鳥’もまた危険な状態にあります。2008年版の‘オーストラリアの鳥の現状’報告では同国の3分の2の種が長期的に大幅な減少傾向を示していることを示唆しています。
2005年から2009年の間に1000人を超えるボランティアとリオ・ティントからの資金支援を得て、IBAプロジェクトは野鳥保護のために世界的に重要なオーストラリアのサイト314箇所を指定しました。これらのサイトはおよそ4,400万ヘクタールの広さがありオーストラリアとその領土内のIBAを含みます。しかしオーストラリアのIBAとして指定された地域のほぼ半分は公式の保護がありません。
オーストラリア政府は少なくともバイオリージョン(自然の生態的群集を構成する地域)の10%を保全し、同国で記載されている危惧種と渡り鳥の重要生息環境の保全を目指しています。9千箇所以上の公式な保護地域はオーストラリアの広大な土地の11%をカバーしていますが、それでも多くのバイオリージョンが含まれておらず、危惧種や渡り鳥の保護が不十分です。さらに保護地域内でも種によっては減少しつつあります。このことは公式の保護地になっていないオーストラリアの大陸のほぼ90%を保護する必要があることを明らかにしています。

(CRob Drummond
絶滅危惧TB類のクリビタイエミュームシクイ(写真)など多くのオーストラリアの鳥が、野火の影響を受けやすい低地の植生の固有種です。

