■BirdLife International News
バードライフ・インターナショナルのホームページに掲載されたニュースを定期的に紹介しています。
●渡り鳥がキプロスのレストランで料理として出されている (3月24日)
バードライフ・キプロス(キプロス共和国のバードライフ・パートナー)は2008年に110万羽以上の鳥が、禁止されているウォーブラー(ウグイス・ムシクイ類)料理に対する旺盛な需要を満たすため罠猟師によって不法に殺されていると非難しました。
キプロスは渡りの主要ルート上にあり、細かい目のかすみ網やねばねばした鳥もちに浸した棒を使った鳥の罠猟が何年もの間普通に行なわれていました。困った事に、罠猟が5年間で最高のレベルに達し、この傾向は昨冬かすみ網猟がかなり増加したことを示したのです。
「これはどこから見ても受け入れ難い損害で、気の重い傾向です。」とバードライフ・キプロスの運営マネージャーのMartin Hellicarは言いました。バードライフ・キプロスはRSPB(英国のバードライフ・パートナー)の支援を受けて、2002年以来かすみ網と鳥もちによる不法な罠猟を組織的に監視しています。
(C)Andy Stronagh (rspb-images.com)
罠には細かい目のかすみ網か鳥もちを付けた棒が使われます(写真の鳥は鳥もちに掛かったシロクロモズ)。
●北アフリカの水鳥保護に弾みがついた (3月23日)
北アフリカでの水鳥と湿地の保護能力強化(WetCap)’のための新3ヵ年プロジェクトが始りました。このプロジェクトはモロッコ、チュニジア、アルジェリア、エジプト、モーリタニアにある重要なサイトでの湿地管理活動の能力を確立するでしょう。また、プロジェクトはきれいな水をもたらし、漁業、農業、レクリエーション、観光事業への機会を提供する事により地元住民に利益をもたらします。
特に対象地域の必要と要求に合わせた一連の地域および国家向けのワークショップにより、WetCapは主要な湿地サイトの水鳥の保護状況と管理を改善するために、これら5カ国からの保護活動専門家の訓練を行います。また、プロジェクトからは、地元での水鳥と湿地の保護プロジェクトに小額の補助金を配分します。
(C)Jayanth Sharma / www.wildlifetimes.com
渡り性水鳥の多くの種が相互につながった湿地のネットワークに依存しています。
●バードライフの‘渡り鳥を守ろう’キャンペーン (3月21日)
アフリカや中東とヨーロッパの間を渡る鳥の40%以上が過去30年の間に減少しました。これらの中の10%はバードライフにより世界的に絶滅の恐れがあるとされ、IUCNのレッドリストで準絶滅危惧種として分類されています。「毎年、渡り鳥は生き残るために旅の途上にある山、海、砂漠、嵐をものともせずに渡りをするのです。」とバードライフ・インターナショナルのCEOであるMarco Lambertini博士は言いました。「この勇壮な飛行は国境、文化、生活を跨いで私たちを結び付けます。しかし、私たちは彼らが休んだり栄養を補充したりするのに必要な環境を破壊し、飛行路を横切る電線などの障害物を建設し、また不法な発砲や罠を掛けます。」この心配な減少傾向に対応するため、バードライフはアフリカ−ヨーロッパ間のフライウェイに沿って渡り鳥を保護するため‘旅をするために生まれた’キャンペーンを始めました。「アフリカからの渡り鳥の到着を祝う北国の春の最初の日ほど素晴らしい時はありません。そしてバードライフにとっても彼ら驚くべき大陸間旅行者の保護を改善するための‘旅をするために生まれた’キャンペーンを発表するのは素晴らしいことです。」とLambertini博士は付言しました。

(C)jcoelho /Flickr
‘旅をするために生まれた’キャンペーンはツバメのようにしばしば広範囲に居ると誤解されている多くの渡り鳥を助けるでしょう。
●アメリカの鳥の現状 (3月20日)
米国野生生物部、米国地質調査所、州政府野生生物局、オーデュボン協会(米国のバードライフ・パートナー)を含むNGOなどが過去40年のデータに基づいて作成した新しい報告書によれば、鳥が環境状況について重要かつ厄介なメッセージを送っています。この報告書は同時に水禽類の目覚しい回復によって実証された保護への投資が、3000万エーカーの湿地が回復され、管理された後に、機能したことを示しています。
‘米国の鳥の現状’という報告書は戦略的な土地管理と保護活動が鳥の減少を逆転させることが出来るという心強い証拠を示しています。
湿地: 多くの湿地の鳥は減少傾向を示していますが、保護プログラムにより数百万エーカーの土地が保全され、追い詰められた水鳥、サギ類や他の鳥の個体数の増加に寄与しています。コスズガモやオナガガモ、数種の海ガモ類は減少しましたが、大部分のガン類は劇的な増加を示し、多くのカモ類も安定しています。
水鳥: 全体として、危険が迫っていた39種の水鳥は過去40年の間に100%以上増加しました。水鳥保護の成功は広範囲の環境保全のモデルになります。その一方で、まだ十分な保護が行われていない状況も存在します。
ハワイ諸島: 生息地破壊、移入種、病気などの脅威により、ほぼすべてのハワイ原産の鳥が緊急保護対策が今すぐにも取られないと絶滅の危機にあります。AD300年にハワイ諸島に人間が移住して以来、71種のハワイの鳥が絶滅し、そのほか10種がこの40年間観察されていません。
海洋: 少なくとも海洋に生息地が限定されるアメリカの鳥の39%が減少しつつあり、ほぼその半分が保護をせねばならない懸念があって、海洋の状態の悪化を示しています。海洋の管理政策と持続的な漁業を可能にする規制が海洋の健康を守るために不可欠です。
海岸: 海岸を渡りに利用するシギ・チドリ類の半分が減少してしまい、開発、環境撹乱、餌の減少による海岸環境へのストレスが大きいことを示しています。
草原: 草原のみを繁殖地とする鳥のデータを元にすると、草原の鳥の指標は過去40年の間にほぼ40%が減少したことを示しています。原始の草原がほとんど残っていない地勢では、農場保全プログラムで数百万エーカーの草原を保全することが草原の鳥の保護にとって重要です。
(c)Bill Stripling
草原の鳥の指標は過去40年の間にほぼ40%が減少したことを示しています(写真はコリンウズラ)。

