■BirdLife International News
バードライフ・インターナショナルのホームページに掲載されたニュースを定期的に紹介しています。
●将来の生物多様性は利益分配の合意にかかっている (10月13日)

(C)CIAT
バードライフ・インターナショナルによれば、生物多様性の危機への取り組みの進展は世界各国の遺伝資源へのアクセスとその利用から生ずる利益をどのように分配するかという点で合意できるかどうかにかかっています。
これは名古屋での生物多様性条約第10回締結国会議(COP10)での合意と承認に向けて提出された議定書の草案を、地域間交渉グループが今日の最終会議で合意できるかどうかにかかっています。
一般にABS(資源へのアクセスと利益配分)として知られる公正・公平な利益配分と遺伝子資源へのアクセスは生物多様性条約(CBD)の3つの基本目標のうちの一つです。CBDは遺伝子資源などの自然資源に対する原産国の権利を認めており、CBD締結国はこれらを利用するに当たって適切な利益配分を行う義務があるのです。
ここで言う利益には遺伝子資源を用いて行われた研究開発の結果や、それに基づく製品の商業化による収益も含まれるでしょう。
ABSに関する合意は間もなく名古屋で開催されるCBD COP10の成功を占う重要事です。COP10の最重要な目的の一つが、生物多様性の喪失に歯止めをかける一連の2020年度目標を含む新しいCBD戦略計画の合意が得られるかどうかです。
2000年にCBDの加盟国は在来種や伝統薬に基づく発見から発展途上国が確実に利益を得ることと、バイオパイラシィ(原産国あるいはコミュニティへの適切な補償なしに植物や他の遺伝物資を商業利用すること)への懸念を表明するためのワーキンググループを作りました。議定書草案に合意できるかどうかを決定する交渉グループの会議はCOP10が始まるちょうど5日前に行われます。
「いくつかの主要国の政府はABSの新しい合意を作ることを絶対に必要なこととしてその進展に期待しており、合意に達するまでは全ての他のCBD分野での進行に反対したいとしています。私たちは政治家に行動を共にすることと交渉を不必要に妨げることがないよう要求しています。」とバードライフの政策・支持上級アドバイザーのムタリ・アミヌ・カノ博士は言いました。
バードライフはCOP10が国際的なABS体制に関する交渉を纏め上げることが肝要であると信じており、それは法的な拘束力を持つCBD議定書になるでしょう。条約は効果的な遵守システムを持つ包括的なものでなければなりません。
●ドイツで足環を装着されたミサゴがマルタ島で撃たれた (10月6日)

保護プロジェクトの一環としてドイツで足環を装着されたミサゴが昨日の午後ALEとバードライフ・マルタ(マルタ共和国のパートナー)により、サリナ・バードサンクチュアリで密猟で撃たれた直後に回収されました。
このミサゴには数字が打刻された足環が装着されており、ドイツのメックレンブルグ・フォアポメルンから飛来したことが分かりました。足環はNABU(ドイツのパートナー)が林業委員会、自然保護当局、電線会社および約200人のボランティアと共に保護プロジェクトの一環として、今年の6月25日に巣の中でヒナの時に装着されました。
ミサゴは欧州全域で個体数が減少しており、多くの保護プロジェクトの中心課題になっています。ドイツでは1970年代にはおよそ70ペアが居ただけでした。しかしドイツのすべての州で保護プロジェクトが進められた結果、その数が今では550ペアまで増えました。ミサゴはドイツで繁殖する鳥のレッドリストに掲載されており、ドイツにおける保護すべき種であることを意味します。
「このミサゴはマルタに到着してすぐに、白昼にメインストリートに隣接した、住宅地に囲まれたバード・サンクチュアリで撃たれたのです。」とバードライフ・マルタのキャンペーン・コーディネーターのジェオフリー・サリバは言いました。 「これはとんでもないことですが、マルタに渡って来る多くの保護対象の種がここで受ける運命なのです。私たちはALEが二人の密猟者を容疑者として逮捕したことを歓迎し、もし罪状が明らかになれば法で定められた最大の罰が与えられることを望みます。」
ミサゴは銃撃による怪我で翼がひどく痛んでいることを確認した獣医の所へ連れて行かれ、その後、マルタ島当局により、ドイツのKirchwald野生生物リハビリテーション・センターに送られました。
●欧州バードウオッチ2010: 渡りの驚異 (10月4日)

先週末、欧州34カ国、約6万人の熱心なバードウオッチャーがバードライフ主催の越冬のために南の国に向かう渡り鳥を観察するイベント‘欧州バードウオッチ2010’に参加しました。
ポルトガルからトルコ、マルタからフィンランドに至る、欧州全土の多くのバードライフ・パートナーが1,000を超える国ごとのイベントを組んで参加したものです。
今年の観察結果は国ごとに集計され、SOS/バードライフ・スロバキアにより整理されて欧州センターに付託されました。「鳥は参加者を失望させず、合計で2,731,155羽がカウントされました。」とSOS/バードライフ・スロバキアのジャン・グフは言いました。
バードライフによる毎年恒例の欧州でのバードウオッチング行事である欧州バードウオッチは鳥の渡りに対する人々の注目を喚起し、絶滅の恐れがある種とその生息地を保護するために必要な活動を促進することが目的です。多くのバードライフ・パートナーにとっては、このイベントは新しいバーダーに接触しサポーターを集める良い機会になります。
参加者はスエーデンでのハジロコウテンシ、ハンガリーとフィンランドでのムラサキハマシギ、ベルラーシでのハヤブサ、アルメニアでのヒゲワシ、ウクライナでのオオモズの観察に興奮しました。
また、バーダーたちにとって大きな驚きだったのはモンテネグロでの34羽のオオフラミンゴの観察で、これは過去115年間で最大の個体数でした。なお、最も観察の頻度が高かったのはホシムクドリとマガモでした。

